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循環器内科

動悸・息切れ・胸痛はありませんか?
心臓疾患だけでなく、高血圧・高脂血症・糖尿病といった生活習慣病など内科全般に対応できます。

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動悸

動悸は「ドキッとする」「ドキドキする」「脈がバラバラ」など、さまざまな感じ方があります。いずれにしても心臓の拍動の異常感覚であり、きちんとしたアプローチが必要になります。
①動悸を感じる正体を調べる
まずは心臓由来(不整脈)か、それ以外かを調べます。心電図を行いますが、動悸が起きている時に検査をしないと正体がわからないため、24時間装着する心電図(ホルター心電図)で調べることが多いです。そこで不整脈の有無や不整脈のタイプを把握します。
②背景にある原因を調べる
不整脈がなければ、甲状腺機能亢進症、貧血、薬剤(シロスタゾールなど)、心理的な要因、体質などを鑑別として考えます。不整脈があった場合、「たちが良い」(上室性期外収縮・心室性期外収縮など)、「たちが悪い」(心房細動・心室頻拍など)を判断します。「たちが良い」場合は、特にお体に影響はないため、動悸症状が気にならなければ様子をみてよいですが、減らしたいという場合には治療をご提案致します。「たちが悪い」場合には専門の病院をご紹介することもあります。
不整脈があった場合は、電解質の異常や心不全の合併などもチェックします。
動悸が激しい場合、失神する場合などはすぐに救急病院を受診した方がよいでしょう。
③治療する
治療方法としては、内服薬(錠剤)、経皮的カテーテル心筋焼灼術(専門病院)、漢方薬などの選択肢があります。動悸の原因と、患者さんのご希望を総合してご提案させて頂きます。

息切れ

原因として考えられる病気は、心臓(心不全・虚血性心疾患)、肺(慢性閉塞性肺疾患・肺炎・肺癌・気管支喘息・肺塞栓症)、貧血、足腰の問題、精神的な関与などがあります。
これらの病気を診断する上でまず大事なのは息切れのパターンを把握することです。
①いつから?(数日前・数ヶ月前など)
②急に・徐々に
③悪化している・変わらない
④どのような時に悪化する?動いた時・寝た時・ストレスな時など
⑤他の症状は?咳・痰・喘鳴・むくみなど
これらはいかがでしょうか?
さらに診断するにあたり、採血、レントゲン、超音波、呼吸機能検査などが必要になりますが、すべて当院にて行うことができます。
また、病気の原因が分かれば自ずと治療法が決まりますが、場合によっては専門病院への受診が必要なこともあります。

胸痛

原因として考えられる病気は、心臓(狭心症・心筋梗塞・心膜炎)、肺(肺炎・胸膜炎・気管支痙攣)、胸壁(肋骨の痛み・神経痛)、消化管(食道痙攣・胆石症)、皮膚(帯状疱疹)、精神的な関与などがあります。
最も注意すべき病気は心臓疾患(狭心症・心筋梗塞)です。心臓疾患は、「範囲が手のひらサイズで、性状は苦しい・しめつけられる」ことが多く、「範囲が狭く、性状は苦しい<痛い、チクチク、ズキズキ」などは可能性が低くなります。
また、咳や吸気時に増悪する胸痛の場合には、肺や胸壁の痛みを疑います。
診断するにあたり、採血、レントゲン、心電図、超音波などが必要になりますが、すべて当院にて行うことができます。
また、病気の原因が分かれば自ずと治療法が決まりますが、場合によっては専門病院への受診が必要なこともあります。

むくみ

むくみは①片側性②両側性で大きく分類されます。
それぞれの原因として、①深部静脈血栓症・リンパ浮腫・蜂窩織炎・腫瘍による圧迫・外傷後の変化②心不全・腎不全・肝硬変・甲状腺機能低下症・薬剤(ステロイドなど)、生理的などがあげられます。
いつ頃から(数日前・数ヶ月前)、発症様式(急に・徐々に)、経過(悪化・著変なし)、むくみの性状(硬い・軟らかい)などの情報も大事になります。
さらに診断するにあたり、採血、レントゲン、超音波などが必要になりますが、すべて当院にて行うことができます。
また、病気の原因が分かれば自ずと治療法が決まりますが、場合によっては専門病院への受診が必要なこともあります。

高血圧

Q1:なぜ高血圧は悪いのでしょうか?
A1:血圧が高い場合、血管に負担がかかり、動脈硬化が進行していきます。動脈硬化が進行すれば、心疾患、脳卒中、腎疾患など血管の病気にかかりやすくなります。血圧が高いだけでは自覚症状はあまりないですが、心臓発作や麻痺などの症状が出現したときには手遅れのこともありますので、自覚症状がない時から予防することが大事になります

Q2:どの値から高血圧でしょうか?
A2:収縮期血圧が140mmHg以上、あるいは拡張期血圧が90mmHg以上であれば高血圧と判断します。ここで大事なのは、参考にする血圧値が本来の血圧を反映していることです。そのためには自宅でも血圧(起床時排尿後と寝る前の2回)を測定することをお勧め致します。例えば、病院や健診で収縮期血圧が180mmHgと高くても、自宅で120mmHg程度であれば治療対象になりません(緊張などで血圧は簡単に上昇します)。また、夜が130mmHgでも朝が160mmHgと1日の中で差があることもあります。基本的に血圧は24時間下がっている方が良いと言われています。

Q3:いつからお薬(降圧剤)を飲んだほうが良いでしょうか?
A3:まずは食事療法(主に塩分制限)や運動療法を行い、適切な血圧値まで下がれば降圧剤を飲む必要はありません。肥満の方は痩せるだけで血圧が下がることもあります。それでも不十分な場合は降圧剤を検討します。早い段階から適切に血圧を下げていたほうが動脈硬化の進行を予防できますので、40歳代でも血圧が高い人には治療をお勧めしています。当院は漢方も専門にしておりますが、血圧を下げる効果は弱いため、西洋薬を第一選択としております。

Q4:お薬は一生飲まなければいけないでしょうか?
A4:必ずしもその必要はありません。例えば、降圧剤を飲みながら食事療法や運動療法によって血圧が安定すれば、降圧剤を減量・中止できることもあります。ただ、遺伝・体質・年齢(血管が硬くなる)などの影響が強い場合は根本的に治らず、降圧剤の減量が難しい場合もあります。お薬の副作用には注意する必要がありますが、服薬の有無よりも血圧を安定させて動脈硬化の進行(その先にある心疾患や脳卒中)を予防することの方が大事と思われます

Q5:どのようなことに気をつけたら良いでしょうか?
A5:まずは血圧が上がる疾患や要因が隠れていないかを調べる必要があります(血圧が上昇する原因がある場合を二次性高血圧といいます)。例えば、睡眠時無呼吸症候群、原発性アルドステロン症、腎疾患、甲状腺疾患、脳疾患、薬剤性(漢方薬の甘草、ステロイドなど)、ストレスなどがあります。これらが原因の場合は、疾患の治療・原因の除去により血圧が下がる場合もあります。また、自宅での定期的な血圧測定(家庭血圧)も大事です。ぜひ血圧の経過を医師に見せて、お薬を調節してもらいましょう。降圧剤は効果発現までにしばらく時間がかかるため、血圧が高い時のみ服用するよりも、普段から毎日服用して調節していく方が望ましいです。

Q6:貴院へ受診した場合はどのような流れになりますか?
A6:
〈未治療の場合〉
①高血圧症の診断をします(上記A2のように自宅での血圧も参考にします)。
②二次性高血圧を調べます(A5参照)。
③可能な限りの食事療法、運動療法をご提案します。
④それでも難しい場合は降圧剤を検討します。
まずは1錠から開始しますが、目標血圧までに達成しない場合は少しずつ増量していきます。最近は、合剤(2錠のお薬が1錠に合わさっている薬剤)もあるため、お薬の数を増やさずに増量することも可能です。
⑤血圧をみながら降圧剤を増減していきます。
〈治療中の場合〉
①現在服用している降圧剤を見直します。
②可能な限りの食事療法、運動療法をご提案します。
③降圧剤の減増、変更などを検討します。なるべくお薬は必要最低限になるよう心がけます。

高コレステロール血症

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糖尿病

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虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)

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心不全

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不整脈

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閉塞性動脈硬化症

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睡眠時無呼吸症候群

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Gノート 心不全×連携医療

「訪問診療×心不全〜誰でもできる!循環器内科医の在宅診療プラクティス」

1. Point
  • 心不全は生活で悪化するため在宅医療(訪問診療)は適合しやすい。
  • 多職種が心不全の視点を持ち、予防・早期発見・早期対応すれば再増悪を最小限にできる。
  • 心不全患者を層別化し、入院を繰り返す場合にはこまめに指揮できる循環器医が必要。
2. Keyword
心不全 在宅医療 多職種連携 ICT
3. はじめに
近年、高齢者の増加に伴い、心不全パンデミックへの対応が急務であり、非循環器医も心不全を診る必要性が高まっています。心不全は基本的に生活の場で悪化すること、また高齢者は医療機関への受診が容易でないことが多いため、特に高齢者心不全に対しては在宅医療(訪問診療)が適合しやすいと思われます。しかし、入院を繰り返す高齢の心不全患者に対して、単に在宅医療を導入するだけで解決するわけではありません。心不全の増悪を防ぐ視点やノウハウが必要となります。今回はその要点を提示したいと思います。
4. 今回の患者さん
85歳男性。息子夫婦と同居。ADL自立だが認知症あり。高血圧性心疾患(EF53%)、慢性腎臓病(eGFR30ml/min)、2型糖尿病などで近医へ通院中。息子夫婦が仕事のため夕食時は一人になり、好きなものを食べて心不全が増悪することが多い。年3回程度、心不全が増悪し入院をしているため、在宅医療を導入する方針となった。
5. 本文
1. どのような人に在宅医療を勧めるのがよいか?
1) 在宅医療の適応  
在宅医療の適応者は、「(一人で)通院困難な人」という一つの基準があります1)。それは体調不良があったときに一人で病院へ受診できないという内容も含まれます。入院を繰り返す心不全の場合、高齢者であれば在宅医療の適応になることは多いですが、非高齢者の場合は心不全末期でADLが低下した場合やドブタミン離脱困難例などが該当します。
 
2) 主な目的は生活介助?心不全管理?
在宅医療の主な目的として介護と医療があります。介護はADLや認知機能が低下し、食事や入浴など生活の介助が必要な場合、医療は疾患の管理や治療が必要な場合です。一般的な在宅医療のイメージは生活介助±医療が多いと思いますが、例えば、ADL自立で生活介助が特に必要のない高齢者でも、コントロール不良な心不全であれば、主に医療的な目的で在宅医療を導入することもあります。
 
3) 導入のコツ  
医療側が在宅医療の適応と判断し患者や家族に勧めても、「まだ通院できる」「自宅に入られたくない」「通院の方が安い」などの理由で導入がスムーズにいかないことも少なくありません。基本的にはメリットがデメリットを上回る必要があるため、患者や家族の困っていることが在宅医療の導入で改善されることが重要になります。「体調不良になりやすい」「救急搬送を繰り返す」などが該当しやすいですが、そのような状況において「医師(在宅医)とこまめに連絡が取れる」「体調が悪い時はすぐに看護師や医師が来てくれる」「入院する頻度が減る」などのメリットを感じてもらうことが導入のコツと思います。少しでも興味がありそうな場合は、あとは在宅医療に詳しい職種に委ねるとよいでしょう。また、生活介助であれば訪問看護のみでも構いませんが、心不全管理など医療的な側面が大きい場合は訪問診療も導入した方がよいと思います。訪問診療が難しい場合は訪問看護からの情報にこまめに対応できる医師(病院やクリニック)の存在が必要になります。

★ここがポイント:患者・家族の困っていることをキャッチして、在宅医療の必要性を連携室やケアマネに相談する!
 
2. どうすれば心不全を管理できるか?  
開業医の意見としては、基本的に心不全は地域で診る必要があると思っています。それは心不全が生活の場で悪化すること、こまめな調節が必要であるからです。
1) 心不全を診る3つのポイント
心不全を診るポイントは①予防②早期発見③早期対応と考えます。予防がしっかりできていれば、心不全の増悪する頻度は減少します。また、予防が難しい場合でも、早期発見し、早期対応ができれば、心不全の増悪を最小限に防ぐことが可能になります。一方で、例えば、訪問看護が予防、早期発見した場合でも、医師による早期対応が不十分な場合は増悪してしまうことになります。
① 予防
心不全を予防するためには、まず心不全の増悪因子を知る必要があります。心不全の増悪因子は服薬アドヒアランス低下、塩分・水分過多、過労、感染症、血圧上昇、身体的・精神的ストレス、心筋虚血、不整脈などがありますが2)
そのほとんどが生活内での因子であり、生活指導が主体となります。在宅医療であれば、直接自宅内の環境を観察できるため、より的確な指導や対応策が可能になります。また、感染症、不整脈、血圧上昇などは多職種が関わり、早期に発見、対応することで予防にも繋がります。
② 早期発見  
心不全の増悪を早期発見するためには、心不全徴候(浮腫、息切れ、倦怠感、湿性ラ音、頸静脈怒張など)を知る必要があります。また、バイタルサイン(血圧、脈拍、呼吸数、SpO2、体温など)や検査(BNP、心エコーなど)も心不全増悪の早期発見に役立ちます。さまざまな指標がある中で、最も鋭敏に心不全の初期増悪を反映するのは「体重」と思われます。もちろん、一部の心不全では体重の増加が目立たない場合もありますが、図1のように心不全で入院する約30日前から有意に体重増加を認めた報告3)もあることから、「体重」が有力な情報であることに異論はないと思われます。
③ 早期対応  
早期対応に関しては主に医師の役割になります。例えば、多職種や患者・家族が早期発見しても、“医師へ連絡がつかない”“医師が対応を誤る”などがあれば増悪します。また可能であれば、事前に「体重指示(例:○kg以上kg以下で連絡)」さらには「利尿剤の指示(例:○kg以上でフロセミド○mg追加内服)」まであればベターと思われます。しかし問題点は、日々の生活において至適体重が変動することがあるため定期的な見直しが必要であることです。主治医が非循環器医の場合は病診連携や診診連携によって循環器医による至適体重の再設定が定期的に必要になるかと思います。
 
★ここがポイント:心不全増悪の予防が不十分でも、早期発見・早期対応をしっかり整えれば入院は最小限にできる!  

2) 心不全の予防・早期発見・早期対応のコツ  
理論上は、予防・早期発見・早期対応が心不全増悪の予防に繋がることは理解できると思いますが、在宅医療の現場ではどのように実践しているのかを説明します。ポイントは「多職種が心不全視点で診る」「ICTでのリアルタイムな情報共有」です。
① 多職種の役割
心不全の増悪を繰り返している人に、単に在宅医療を導入すれば解決するわけではありません。「多職種が心不全視点で診る」必要があります。例えば、表1のように、心不全予防の項目として、「服薬管理、食事管理、過労防止、血圧・脈拍」、早期発見の項目として、「SpO2、呼吸数、体温、体重、症状・所見」を挙げた場合、多職種がそれぞれの項目をどのようにカバーできるかを知っておく必要があります。まず訪問看護はほぼ全項目を診ることができます。訪問リハビリは特に日常生活動作における観察を得意としています。訪問入浴も看護師が同行することが多く、体重やバイタルサインも測定可能です。訪問薬剤師も薬剤関係の調節だけでなく症状観察やバイタルサイン測定を行う場合もあります。デイや施設では看護師が滞在していることが多いのでほぼ全項目を診ることができます。管理栄養士は実際に食べている食事内容を味見して判断し、調理の仕方、栄養バランス、減塩でも食べやすい方法などを提案してくれます。そして意外と重要なのが家族です。しっかりと診てくれる家族がいる場合は強力なサポーターとなります。そして最も大事なことは、これらの多職種や家族に心不全視点で診るよう医師が具体的に内容を指示し、その情報をこまめに共有することです。

【例】
90歳男性で妻と二人暮らし。虚血性心筋症で低心機能、慢性腎不全があり、年に2、3回ほどの入院を繰り返していた。心不全増悪の原因は主に怠薬や感染症であった。在宅チームが介入する前の状態(表2)では奥様とケアマネジャーのみのサポートであり、妻が薬剤管理や症状の変化を見ていたが十分ではなかった。そこで表3のように、デイ4回/週、訪問看護1回/週、訪問診療1回/2週、訪問薬局1回/2週の介入を開始。デイ(情報の伝達は主にケアマネジャー)や訪問看護にも診るポイントを伝え、適宜報告して頂いた。その後は、心不全の予防、早期発見、早期対応ができ、一度も入院せずに自宅で過ごせている。


②ICTでのリアルタイムな情報共有
在宅医療では病院と異なり、患者や多職種同士が離れて滞在しています。そのため、情報共有の手段としては、電話やFAX、自宅でのノート等が多いのですが、最近ではMedicalCare Stationなどの無料で使用できる医療用SNSも広がっており、ICTを活用した情報共有が重要視されています。特に多くの職種が関わる場合、病態が変化する場合などは大変有用と思われます
在宅医療の現場では、専門性の高い集団が関わっていますが、十分な情報共有ができていない場合が多く、「もったいない」と感じることが多くありました。また、情報共有はリアルタイムに行って初めて生まれる価値もあると思いますが、それらを解決する方法としてSNSが最適と感じています。SNSの利点としては、「参加者全員に、正確に、リアルタイムに、手軽に伝達できる。画像を掲載できる。相手の時間を気にしなくてよい」などがあり、難点としては「セキュリティ問題、入力の手間、確認不足」などが挙げられます。その利点、難点のバランスをとるためには一定のルール設定が必要になります。例えば、「入力の手間」→「日々の報告書の写真を掲載するだけで可」、「確認不足」→「1日1回は必ずチェックして確認ボタンを押す」などがあります。そして、個人的に大切だと思っていることは、「肝心なのはシステムではなく人」であることです。いくら良いシステムがあっても関わる人の意識によっては宝の持ち腐れだけでなく、面倒なものになります。特にチームの指揮者である医師の意識、関わりが重要になると感じています。またICTのみに偏ることも危険です。適宜、電話やFAXと併用する必要がありますが、電話やFAXの内容もその都度SNSにアップして、皆に情報共有する必要があると思っています。多職種一人ひとりが関わっているチームを意識して、各々が得た情報をその都度アップすることが大切です。
 
3) 心不全パンデミックにどう対応する?  これから心不全患者が増加していく中で、非循環器医、かかりつけ医の役割が重要視されています。しかし、現場の意見としては「循環器医でも心不全を管理するのは容易でないことがある」です。すなわち、非循環器医だけでは管理不十分な場合があり、そこには具体的な対策が必要になります。
① 入院回数による層別化  
個人的には、心不全患者の層別化が必要と感じています。層別化することで循環器医が診るべき対象を絞るのです。層別化のポイントとしては「心不全の重症度ではなく、入院回数によって分類する」のが良いのではないかと考えています(図2)。極端な例かもしれませんが、「拡張型心筋症、EF 20%、トルバプタン等内服、CRT-D患者で入院0〜1/年→非循環器医」、「高血圧性心疾患、EF 60%、フロセミド20mg内服、塩分過多で入院4回/年→循環器医」といったイメージです。増悪を繰り返す患者は増悪因子に対するアプローチだけでなく、増悪時の早期対応を適宜行う必要があり、そのためには循環器医(できればかかりつけ医)が望ましいと感じています。
また、この層別化は主に病院側の役目になると思います。1回目の心不全入院後は非循環器かかりつけ医に戻ってもよいですが、入院を繰り返す場合はかかりつけ医を循環器医へ変更(あるいは併診)するか、非循環器かかりつけ医を病院循環器医がしっかりとバックアップする体制を整える必要があります。かかりつけ医を変更することは患者・家族、かかりつけ医の同意が必要ですが、各々が困っていることが多く、意外とスムーズな場合もあります。例えば、生物学的製剤が必要な関節リウマチ、コントロール不良な躁うつ病、低血糖を繰り返す1型糖尿病などは専門医で診ることが多いのと同様に、プライマリ・ケア医が一律に心不全を診るのは非効率的だと思っています。
 
② 指揮する循環器医
入院を繰り返す不安定な心不全を管理するためには、「指揮する循環器医」の存在が不可欠です。さらには「こまめに連絡や調節ができる」というのも重要です。例えば、患者、家族、訪問看護から「心不全の増悪が疑われる(浮腫、体重増加)」「薬の調節が必要(食欲不振、下痢、体重減少)」などの連絡があった場合に、こまめに連絡が取れ、調節する必要があります(それが難しいと救急搬送に繋がります)。すなわち、筆者としては不安定な心不全管理には循環器開業医が要になると感じています。図4のように、不安定な心不全の場合は、「主治医は循環器開業医」「主治医が非循環器医の場合は診診連携や病診連携で循環器医がバックアップする」が望ましいのです。やはり不安定な心不全を管理するためには最終的に循環器医が汗をかく必要があるのです。
 
★ここがポイント:不安定な心不全には循環器医が汗をかく!
 
3. 課題
循環器医、開業医、在宅医の立場として、ICTなどを活用しながら試行錯誤した結果、上記のような形がようやく見えてきました。少しずつですが、地域(外来・在宅)で心不全を管理できることを実感しています。ただ、筆者だけが実現できても、全国に普及しないと意味がありません。そのためにはさまざまな課題が考えられます。
1) ICTの普及  
当院では情報共有の一つとして医療用SNSをフル活用していますが、全国的にはまだ一部のみです。しかし近年、紙カルテから電子カルテへ移行している現状から考えると、今後もICT化は進んでいくと思われます。少なくとも、質の高い医療・介護をリアルタイムで提供していく場合には必要不可欠となります。特に距離的に離れている在宅医療の現場ではよりICTの必要度は高いと思いますが、現実的には遅れていると感じます。その障害となる事項としては、SNSでの情報共有は普段の仕事+αとなるため、必要性を感じない人にとっては負担に感じる(現状のままで良い)。指揮する医師がある程度積極的に参加しないと不完全なものとなる。在宅関係者は比較的年齢層が高く、スマートフォンやパソコンに慣れていない(入力が手間)。セキュリティの問題」などが考えられます。よって、在宅医療でのICTの普及はもう少し時間がかかりそうです。
2)制度上の問題
① 難解な制度
在宅医療には難解な制度や手続きが多く、普及の障害の一つとなっています。開業医が在宅医療を開始しようと思っても、まずこの障害を感じて断念する場合も少なくありません。これは行政に働きかけ続けていくことが必要でしょう。
② 制度による制限  
詳細は他書に譲りますが、心不全に対する在宅医療制度はまだまだ不十分と感じます。例えば、癌末期に対しては手厚い制度があり、訪問看護の介入可能な回数が多く、医療用麻薬をシリンジポンプで使用するときにも加算や管理料が充実しています。一方、心不全は、認知症などと同じような慢性疾患の扱いとなり、訪問看護の介入制限(例:週3回の介入のため毎日の点滴が難しい)や、ドブタミンで使用するポンプ加算や管理料がない(医療機関が機械のレンタル料を負担)などの障害があります。
3) 在宅医(特に循環器医)の不足
行政は高齢化社会に向けて在宅医療を広げていく方向のようですが、筆者が現場で感じることは「皆が思っているほど在宅医は増えないのではないか?」です。やはり、一番のハードルは「24時間365日対応」でしょう。通常、開業医は診療時間以外を拘束されずに過ごすことができます。学会参加や海外旅行も自由です。普通に診療していれば、多くは収入に困ることもありません(訪問診療で稼ぐ必要がない)。一方で、訪問診療を行うと、基本的に24時間365日対応のため、不在にする時は代医が必要になります。患者の終末期に真摯に向き合っている医師ほど代医は誰でも良いわけではなく、信頼のおける医師にお願いすることになります(病院当直医や開業医の当番制などは難しいと感じる)。また、代医がカルテ情報を閲覧できる必要があります。電子カルテであれば可能ですが、紙カルテであれば医療用SNSのような共有システムが必要になります。新たに医師を雇うことは、小さなクリニックでは金銭面や退職時のことを考えるとリスクが高く、実現できるクリニックは少ないでしょう。
これらを上回る「やりがい」が在宅医のエネルギー源となるわけですが、上記のハードルを考えると、在宅医が増えるには時間がかかると想像します。ましては循環器在宅医となると、さらに少ないでしょう。個人的な感覚としては、循環器医の気質のせいか、循環器開業医で訪問診療を行うケースは少ないと感じます。心不全に興味がある比較的若手の循環器開業医で、開業当初から訪問診療の時間を用意しておくこと(開業後、軌道に乗った状態で訪問診療に時間を割くのは難しいため)がポイントかと思います。
 
★ここがポイント:在宅医療に少しでも興味があれば見学や非常勤でとりあえず関わってみる!
 
6. 患者さんの経過・その後
在宅チームが介入(訪問看護が週2回、訪問診療が2週に1回)することで、表4→表5へ変わった。また、家族(息子嫁)が毎朝体重を測定し、医療用SNSに掲載して頂いた。しかし、夕食時に一人という環境は変わっておらず、予防は不十分であったが、早期発見、早期対応を充実させることで増悪を防ぐことができた。度々、体重増加があっても適宜利尿剤の調節を行い、現在も入院せずに経過している。
7. おわりに
題名には「誰でもできる!」とありますが、やはり心不全患者全てを誰もが管理できるわけではありません。循環器医でも管理困難な場合があり、身体所見や採血、エコーなどを駆使してこまめに薬剤調節をしているのが現状です。最近はプライマリ・ケア医が心不全を診る風潮にありますが、(誤解を恐れず述べると)個人的にはもっと循環器医が真摯に心不全と向き合い、汗を流す必要があると感じています。
8. 文献
1)全国保険医団体連合会:保険診療の手引2018年4月版, 383, 光陽メディア, 2018
2)Tsuchihashi, M.et al:Medical and socioenvironmental predictors of hospital readmission in patients with congestive heart failure. Am Heart J. 142(4), 2001
3)Chaudhry,S.I.et al.: Circ, 116(14):1549-1554, 2007

プロフィール
名前:土倉潤一郎 Dokura Junichiro
所属:土倉内科循環器クリニック 院長
専門:循環器内科、在宅、漢方
コメント:専門である循環器内科、在宅、漢方を同程度に力をいれて診療しています。一つ一つの分野には多くのスペシャリストがいますが、「循環器内科×在宅」「循環器内科×漢方」といったようにこれらをかけ合わせた分野になるとごく少数になります。おそらく、この3つの専門医を持っている医師は全国でも自分だけかな?と思いますので、今後も発信していきます。

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